楽しい事ばかりだけではない留学。期間が長ければ長いほど、つらいこともあります。私はこれまで15カ国を旅し、3カ国でホームステイを経験してきました。これから海外生活を始めようと考えている方、いま実際につらい時期に直面している方へ、筆者が具体的に何をして乗り越えたか、また当時私を支えてくれた名言達をご紹介します。
目次
帰りたくなるほどつらい海外留学実際につらい時期
留学期間や人によって様々ですが、一般的には1週間~3カ月の間と言われています。
よく言われていることですが、文化や言葉の壁、異なる気候や食べ物、知らない人々に囲まれての見ず知らずの土地での新生活は、想像以上にストレスになります。
住み慣れてきた環境から何もかもがガラリと変わり、発見や驚きがあり楽しいこともあれば、なかなか受け入れられず、抵抗があることもあります。
授業についていけなかったり、ホストファミリーに馴染めなかったり、勝手のわからない土地でバスや電車に乗るだけでも苦労するなど、自分が情けなく思える場面が出てきてしまうものです。
私も悔しさや不安で、不意に涙が出てきたことが何度となくありました。私、日本にいた時にはこんなに泣き虫じゃなかったんだけどな…。
日本だったらこんなことちゃんと出来るのに。日本に、帰りたいな…、と。(普段泣かないあなたも、留学先にハンカチは必須です。)
帰りたくなるほどつらい海外留学つらい気持ちを経験すること
つらい思いをすることは苦しいことですが、悪い事ばかりではありません。その経験があるからこそ、同じようにつらい思いをしている誰かに共感することができ、手を差し伸べることができます。
人生の酸いも甘いも知る絶好の機会です。
苦しいことを経験していると、普段なんとも思っていなかったことの有難さに気付けるようになるのです。
誰かの話で聞いたことのあるような事でも、実際に自分が体験しないと人って案外学ばないものです。
色んな事を経験してきた人って魅力的です。
かっこいいあなたへのステップアップになりますよ。
帰りたくなるほどつらい海外留学実際に私がしたこと
では、実際に私がつらい時期を乗り越えるためにしてきたことをご紹介します。
これは、あなたが日本にいても、日本国外にいても役に立つことです。
海外にいると日本の生活は楽なように感じることもあります。しかし、世界中どこにいてもつらいと感じる時期は訪れるものです。
その感情に対処する方法を身に付ければ、どこでもやっていけると言っても過言ではないでしょう。
すぐに実践できるものが多いので、できるところから試してみてくださいね。
①人生の教訓をまとめた名言集を繰り返し読む
②子どもや動物との時間をもつ
③大切な人にもらった物を身に付ける
④誰かに話を聞いてもらう
⑤自然の中に身をおく、目を向ける
⑥日記を書く
⑦食事、運動、睡眠を大切にする
⑧いい香りをかぐ
⑨身の回りをきれいにする
⑩好きな音楽を聴く
⑪ストーリーのある小説や映画に触れ、普段の自分の世界から離れてみる
今回は、①から④までを解説していきましょう。
①帰りたくなるほどつらい海外留学人生の教訓をまとめた名言集を繰り返し読む
私が留学中に大切に繰り返し読んでいた、小さな本があります。哲学的とも宗教的ともとれる内容です。当時、英文で長文を読むのが苦手だった私には有難い、余白が多めの本です。
筆者は気が向けばいつでもこの本に手を伸ばし、パッと適当に開いたページを読んでみたり、お気に入りの言葉のページを何度も読んで物思いにふけったりしていました。
何が心に響くかは人によって様々ですが、もしここにあなたの助けになる言葉があれば嬉しいです。素敵な言葉にはたくさん出会いましたが、とりわけこの3つをよく自分に言い聞かせていました。
There is always light behind the cloud.
( 雲の上はいつだって晴れている。)
By Louisa May Alcott
If I wanted to get something and I didn’t get it, maybe I don’t need it.
( 欲しかったものが手に入らなかったなのら、それはきっと私には必要ないものだったのだ。)
By Brahma Kumaris
Try something new today.
( 今日新しいことを試してみよう。)
By Sainsbury’s ( イギリスのスーパーマーケットの袋に書かれていた言葉です。)
日本語よりも、英語で言われる方が心に響くことがあります。
支えてくれる言葉を欲するのは万国共通です。
筆者はたまたま通りかかったスピリチュアル系のお店で見つけましたが、本屋さんにもそういう本のコーナーがあります。日本から持っていくも良し、現地で探してみるのも良しです。
本やインターネット上だけでなく、友人がさらりとあなたに突き刺さる言葉を言うかもしれません。
私のように、普段気に留めていなかったスーパーの袋に印字されたキャッチコピーにある日気付いて感動するかもしれません。
素敵な言葉はあちこちに散らばっています。日本語でも他の言語でも、あなたにしっくりくる言語で何度でも思い出してみてください。
②帰りたくなるほどつらい海外留学子どもや動物との時間をもつ
ホストファミリーの中に幼い子どもやペットがいたらラッキーです。
予想外のことをしてびっくりさせられたり笑わせてくれたり、かわいさに癒されて、あなたが悩んでいる場合ではなくなってきます。
あなたがあまり英語が話せなくとも遠慮なく話しかけてきてくれたり、あなたがわからないと知ると率先して色々教えてくれる子も少なくないでしょう。
滞在先に子どもも動物もいない場合は、そういう友人の家を訪ねる、ボランティアで子どもや動物と接する活動に参加してみるのも良いでしょう。
③帰りたくなるほどつらい海外留学大切な人にもらった物を身に付ける
私が日本に居た頃は、特定の物をお守りのように持ち歩くことはしていませんでした。
しかし心細くなりがちな海外生活では意外と役に立ちました。
誰かからの贈り物を身に着けていると、その人が応援してくれているように感じられて力をもらえます。
恋人からもらったネックレスを身に着けると、これがあるから今日もなんとかやっていけるという気になりました。
雪が降る中をぽつんとひとり、不甲斐ない自分にしょんぼりしながら歩いていた時、母が買ってくれたマフラーは温かく感じられ、母の声を思い出しながらめそめそ泣いて帰りました。
大切な誰かを身近に感じられると安心します。
④帰りたくなるほどつらい海外留学誰かに話を聞いてもらう
相手は日本人でも、日本人でなくてもいいです。聞いてもらうだけでも気持ちが軽くなることがあります。
日本にいる家族や友達に連絡をとってみるのもよいでしょう。
私はしばらく楽しく生活していたのであまり家族に連絡をしていませんでした。
しかしつらい時期を迎え、思い切って家族に電話をしてみました。
心配をかけたくはありませんでした。
けれど、ひとりで思い詰めておかしくなってしまったら、結局より大きな負担を家族にかけてしまうかもしれません。
電話越しに聞く家族の声にわんわん泣きじゃくってしまいましたが、懐かしい家族の声を聞いてとても安心しました。
母の「いつ帰ってきてもいいんだからね」の一言にかえって励まされました。帰る場所があるという安心感からだと思います。
帰りたくなるほどつらい海外留学鬱かも…、と思った時は
どんなに元気を出そうと色々試しても、もう全てを投げ出してしまいたくなることもあるかもしれません。何にもやる気がでなくなるかもしれません。
留学にかかる費用のことや、これで引き下がるなんてというプライドと葛藤するかもしれません。普段どんなに元気ハツラツとしている人にもそんな時期が訪れないなんて保証はないのです。
頑張り過ぎているあなたほど、休みが必要です。休むのも仕事・勉強のうちです。長期戦であるほど、休みをちゃんととらないと、あなたの心と体がもたなくなってしまいます。
ずっと気を張って生きているあなたは、ずっと引っ張られている糸のようです。プツリと切れてしまう前に、たるませてあげて、切れないようにしてください。
家族や友達、先生や留学エージェントに言いづらいことがあれば、カウンセラーに話を聴いてもらうのもひとつの手段です。
似たような悩みを持つ人々を数多くみてきたプロです。
カウンセラーなんて大袈裟な…、なんて思う人もいるかもしれません。
しかし、あなたを客観的にみて親身になって、今後を一緒に考えてくれます。
可能であれば一時帰国してリフレッシュしてくるのもいいでしょう。私達の誰もが、安心できる場所を必要としています。
覚えていてください。あなたが健康である限り、またやり直すことができます。
もし留学を途中で諦めて完全帰国したとしても、自分を責めないでください。あなたは、あなたを守ったのです。これ以上我慢していたら、もっとボロボロになってしまっていたかもしれません。状態が深刻であるほど、回復に時間がかかるでしょう。
あなたが行動すれば、留学に再挑戦できます。
周囲の目が気になるかもしれません。けれど、みんなが一番に見たいのは、あなたの元気な姿です。
帰りたくなるほどつらい海外留学まとめ
留学は環境をガラリと変えて、あなた自身を見つめるとても良い機会です。日本で当たり前だったことが当たり前でなくなる時、あなたの基盤は大きく揺らぐでしょう。日本を発つ前にあなたが思い描いていた生活と違うかもしれません。かっこわるくて弱い自分に気付き、試行錯誤することに大きな意味があるのです。あなたがこの経験で得たものは、これからのあなたを強く支えてくれることでしょう。